2012年02月22日
検索エンジン最適化(SEO)対策の基礎知識
この記事は、2011/12/26配信の「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガのご購読はこちらから。
以前ほど検索エンジン最適化(SEO)対策について言われなくなったようで、SEOに関する新刊もあまり目立たなくなったように思います。
これは、検索エンジンが進化して、小手先のテクニックに反応しにくくなったからではないかと思います。
一方、当社のクライアントのご担当者の方たちとお会いしていますと、出版社様の中でもネットに関わる人が増えてきて、あまりSEOについて詳しくない方もお見かけします。
そこで、大変簡単ではありますが、改めてSEOの基礎知識をまとめてみたいと思います。
検索エンジンは、ある検索キーワードに対しヒットさせるページの表示順位を、大きく2つのロジックに基づいて決めています。1つはそのページでその言葉が重要な意味を持つ言葉であり、また、たくさん出てくること、2つ目は似たようなコンテンツを持つ、外部のサイトから多くのリンクを張られることです。
1つめのロジックは内部SEOなどと呼ばれ、自サイト内の施策となります。そのために、コンテンツ制作にあたって特に重要なのは、狙いたいキーワードに関する文章を充実させ、キーワードを、不自然にならない、全体の5~10%程度の範囲で繰り返し使うこと、一つのテーマで1ページになるようにするこ
となど、があります。
HTML作成上の技術としては、TITLEタグに狙いたいキーワードをできるだけ前の方に載せ、また、文言をできるだけ短くすることなどがあります。
2つ目のロジックは、外部SEOと呼ばれます。外のサイトからリンクが張られるのを高く評価するというのは、要は外部の人に評価されている、ということを意味するので、重要と考えられています。
ただ、外部の人がリンクを張ってくれるというのは、コンテンツがその人にとって有益だから、ということに他なりません。
つまり、1つ目の施策で申し上げた、コンテンツを充実させるということがSEOの基本と言うことになります。
最近はあまり聞かなくなりましたが、かつて、外部からのリンクを張りまくることで検索順位を上げるという有料サービスもありました。このようなサービスを使うとペナルティがあって、かえって検索順位が下がることもあるようです。基本的には地道な努力による順位向上を目指すことをおすすめします。
また、そもそも上位表示を狙いたいキーワードは、アピールしたい読者が検索しそうなキーワードなのか、ということも考えていく必要があります。 これについてはGoogleが有用な無償のツールをリリースしていますので、また別の機会にご紹介したいと思います。
(寺)
2012年02月16日
本のソーシャルメディアと活用事例
この記事は、2012/2/15配信の「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガのご購読はこちらから。
当社で出版社様向けに毎月発行している「ディキューブ ネット活用研究所レポート」で、今回、本のソーシャルメディアを取り上げましたので簡単にご紹介します。
ソーシャルメディアには、フェースブックやツイッター、ミクシィなど、テーマが無限定のものだけでなく、レシピをユーザに投稿してもらうクックパッドや化粧品についての話題が集まるアットコスメのような、テーマを限定するものもあります。
本に限定されたソーシャルメディアもいろいろありますが、「読書メーター」
ブクログの2010年の月間来訪者数100万、PVが700万、また、読書メーターでは2012年1月の数字として、266万人の来訪で、1860万PVとのことです。
これらのサイトは、出版社向けの販促キャンペーンも実施しています。レポートでは、読書メーターについては、先ごろ、芥川賞受賞作の『共喰い』(集英社刊)の献本キャンペーンをされ、さまざまなソーシャルメディアからの引き込みを実現しました。
また、ブクログについては、『鍋カバーつき使いこなしレシピBOOK』(主婦の友社刊)の鍋カバーを活用したレシピ公募と優秀作の電子書籍配布キャンペーンを実施され、特に電子書籍リリース後、閲覧数が増えているそうです。
レポートの本紙では、上記で書ききれなかったブクログや読書メーターのサービスや、実施された販促キャンペーンの詳細を掲載しています。
ご希望の方は、mm[at]dcube.co.jp ([at]は@に置換ください)に「本のソーシャルメディア」レポート希望の旨お書きいただきメールをお送りください。
お待ちしております。
2012年02月09日
2012年、出版社のネット活用はどうなる?
この記事は、2012/1/13配信の「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガのご購読はこちらから。
年末年始のご挨拶も兼ねまして、2週間ほどの間に多くの出版社の方々とお会いする機会がありました。
2011年は震災の影響もあり厳しい一年でしたが、その反動というか、その分を取り戻すかのように2012年は色々と動こうとしている版元さんが多かったのが非常に印象的です。
もちろんその傾向はネット活用にもあらわれており、大変ありがたいことに、今年は年始早々からお声がかかることが多いようです。
とはいえ、皆様が前向きになった分、費用対効果などWebに関する期待される内容がシビアになってきたことも事実です。
これまでは、
「自社のWebサイトをリニューアルしたい」
「力を入れている書籍の特集ページを作りたい」
という、自分たち側からの要望をWebに向けることが多かったのに対し、最近では、
「リニューアルすることでどんなメリットが生まれるのか」
「特集ページを作ることで売り上げアップにどのように繋がるのか」
を、意識されることが非常に増えています。
もっといってしまえば、
「Webに金をかけることで出版社にはどんな利益があるのか?」
ということを考える段階にまできた、という感じでしょうか。
そういった意味では出版社専業、と銘打ってお仕事をさせていただいている当社にとっても、ますます責任は大きくなるわけです。
昨年から書籍のプロモーションをはじめとして、これまでのいわゆる出版社のWebサイトとは一味違うようなリニューアルのお仕事もいくつか手掛けさせていただくようになりました。
今年はよりいっそうその傾向が増えていくと思いますので、当社でもより一層出版社のお力になっていければと決意を新たにしているところです。
余談ではありますが、年末は書店員の方々ともお会いしました。こちらはこちらで色々と話題もあったのですが、これはまた別の機会にでも。
(坂)
2012年01月31日
おすすめ本のご紹介『日本人の生活時間・2010』
この記事は、2012/1/30配信の「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガのご購読はこちらから。
NHK放送文化研究所は、5年ごとに「国民生活時間調査」というものを実施しています。
この調査では、「日本人は1日をどんなふうに過ごしているのか」を把握するために、年代別・性別・職業別に、睡眠・食事・仕事・家事・学業などなど、ほとんどありとあらゆる行動について、何時、どれだけその行動を取ったのかを記録してもらい集計しています。
この本は、その調査を元に、日本の生活者のトピックについて、データを分析しています。
皆さんに関心のありそうなところをまずご紹介すると、「メディア利用の変容」という章があります。
ここでは、テレビ・ラジオ・新聞、それから、雑誌・マンガ・本あるいはCD・テープなどの利用がどのように変化しているのか、細かくデータを読み込んでいます。
内容を少しご紹介しますと、新聞については、この本では、読者の減少を大きく強調しています。しかし、私が見たところ、2000年→2005年の減少は大変目立つのですが、2005年→2010年の減少は、下げ止まったとまでは言えないものの、さほどでもないように感じました。
一方、ネット利用については2005年→2010年で、中高年層でも利用者・利用時間が伸びていますが、特に若年層についてはいずれも大きく伸びています。
この他、「仕事と家事」、「シニア世代の生活」など、現代の日本において大変興味深いテーマを取り上げ、それぞれ、他の資料も援用しながら日本人の「生きざま」を描き出しており、編集や営業の企画にも役立つと思います。ご参考になれば幸いです。
2012年01月23日
出版社のTwitter 活用ノウハウ
この記事は、2011/11/28配信の「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガのご購読はこちらから。
当メルマガでは、以前より、Twitter や Facebook について、マーケティング的な視点や今後の可能性などについて何度も書いてきました。
また、お客様とお会いしてそうした話題で盛り上がることも増えてきました。
ただ、いざ Twitter や Facebook を活用して、という話になると意外に多いのが「やることの大切さはわかっているけれどなかなか時間が取れない」とか「そんなに書く話題がない」というご意見です。
確かに始めてはみたものの、もしくは始めようとしているものの、Twitter やFacebook にかかりきりになるわけにもいきませんし、継続するための工夫が必要です。
そこで、Twitter 運用を少しでも楽に、便利にするためのちょっとしたノウハウ集をまとめてみました。
既にバリバリ使いこなしている方々向けと言うより、活用しようとしている方、なかなか書き込めない、という方向けです。
Twitter の書き込みを楽にするためのツールや、Facebookとの連動の仕方、また、Twitter の書き込みをインパクトあるものにするためのさまざまな工夫をご紹介しています。
なお、ソーシャルメディアの意義や使い方などは、数多くの書籍が発売されていますので、そちらをご参照ください。
興味のある方がいらっしゃいましたら、mm[at]dcube.co.jp ([at]は@に置換ください)に「Twitter 活用ノウハウ集希望」の旨お書きいただきメールをお送りください。
当資料がご好評なようでしたら、近々、活用についての勉強会も開こうと思っていますので、ご期待ください。
(坂)
2012年01月17日
スマートフォンへの対応
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
今年第一回目のアップは、2012/1/13に配信しました「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガのご購読はこちらから。
電車の中などで、これまでの携帯ではなく、スマートフォンを見ている人が増えてきたなあ、と感じていらっしゃるのではないでしょうか?
2012年1月8日の日経朝刊で、NTTドコモ社長の山田隆持氏がスマートフォンの普及見込みを語っていました。それによると、2011年度の携帯電話販売の5割弱を占めているとのことです。これが、12年度は6割になり、また、新発売の携帯は、その8~9割がスマートフォンになる見込み、とのことです。
また、(株) MM総研 [ 東京・港 ]の予測によれば、契約台数ベースでは、今年3月末で2割強、3年後の2015年3月末に過半数を超えるとのことです。
当社クライアントのコーポレートサイトのいくつかについて、アクセス状況を見てみたところ、現在、5%~10%程度がスマートフォンからのアクセスのようです。
フルブラウザであるとはいえ、PCサイトをスマートフォンで見ると見にくかったり操作しにくかったりしますから、一定のアクセスシェアを占めたり、ECなどで大きな売り上げを上げているような場合は、スマホ対応が必要になってくると思います。
今回のネット活用研究所レポートでは、スマートフォンの今後の普及見込みを押さえた上で、スマートフォンへの対応をどのようにすべきか、考えてみました。
このレポートをご希望の方はお手数ですが、mm[at]dcube.co.jp ([at]は@に置換ください)に「スマートフォンへの対応」レポート希望の旨お書きいただきメールをお送りください。
お待ちしております。
2011年11月29日
おすすめ本のご紹介 『明日のコミュニケーション』
この記事は、2011/11/28配信の「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガのご購読はこちらから。
おすすめ本の紹介 『明日のコミュニケーション』(アスキー新書、佐藤尚之著)
この本のサブタイトルは「『関与する生活者』に愛される方法」とあります。
ソーシャルメディアが普及した結果、関心のあることに積極的に関わっていく「関与する生活者」が増え、それに対して、企業はどのように対応していけばいいのか、を説いた一冊です。
ソーシャルメディアのうち、特にツイッターやフェースブックでは、簡単にニュースやブログなどのネット上のコンテンツ、あるいはフォローしたりフレンドになっている人の日頃のつぶやきを転送(RT)したり、いいね!したりできます。これにより、以前はあまり関与できなかった人も関与できるようになってきた、と著者は言います。
そして、面白かったり、感情を揺さぶるようなコンテンツはあっという間に知っている人同士から友達の友達、というつながりで、全然知らない人にまで広がっていきます。
このようなソーシャルメディア上の情報の広まり方から、著者たちが開発したSIPSという生活者消費行動モデルを使って、いかに生活者とコミュニケーションしていくかが語られています。SIPSは、
・Sympathize(共感する)
・Identify(確認する)
・Participate(参加する)
・Share & Spread(共有&拡散する)
の略です。
ただし、人によっては、これまでのマスマーケティングによくそぐったモデルであるAIDMAや、ネットを使っていてもあまりソーシャルメディアを使いこなさない人だとAISASの方が妥当なケースもあるとのことです。
SIPSで特に企業が気をつける点として、何と言っても、伝えたいメッセージに共感してもらわなくてはいけないので、これまでの広告のようないいところを押し付けるようなスタイルではなく、いかに消費者のつながりの中で信用を持ってもらえるようにふるまい、つながりの中で役割を果たし、貢献し、影響を与えていくのか、が重要とのことです。
そして、このような消費者との関わり方をしようとすると、今までのマスマーケティングの前提となっていた、大量生産し大量消費させる、ある意味で刹那的なキャンペーンを繰り広げ、新製品を買ってもらう、という取り組みではなく、相思相愛のサービサーと消費者が、お互いに信頼しあって、長期的な関係性を築いていく必要があります。
出版業界への示唆としては、もちろんビジネスとして、ソーシャルメディアを活用した新刊・既刊のマーケティングを行う際に参考になりますが、それに加え、今後、「関与する」読者が増えてくる中で、出版社がどのような立ち位置を取るべきなのか、という点で、いろいろ読み込んでいただけると思います。
前著の『明日の広告』(こちらもアスキー新書)と合わせ、おすすめします。
2011年11月23日
読まれるメルマガとは
この記事は、2011/11/14配信の「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガのご購読はこちらから。
ちょうど一年ほど前、当社にて「メールマガジン活用勉強会」というのを主催いたしました。
10数社の出版社様にお集まりいただき、配信サービス大手のパイプドビッツからも登壇していただいて、 様々な事例や悩みを皆さんとお話しした覚えがあります。
ソーシャルネットワークが完全に根付いた現在でもメルマガは相変わらず一定の強さを保ち続けており、むしろ、有料メルマガが続々と発行されるなど一部では強まってさえいるように思えます。
しかし、本当にメルマガは読まれているのでしょうか?
私も仕事柄、多くの出版社のメルマガを購読していますが、多いからこそということもあり、多くのメルマガは開封しないまま終わってしまいます(大変申し訳ありません)。
勉強会でも、タイトルや配信日時、改行の位置にいたるまで「メルマガを読んでいただくため」に執筆者の皆様が色々と努力なさっていることはわかっているのですが、全てに目を通す、というわけにはなかなかいきません。
そんな中で私が1社だけ毎回必ず読んでしまうメルマガがあります。
それは、どこかといいますと文藝春秋のメルマガ「新刊ニュース」です。
ではなぜ文藝春秋のメルマガは読んでしまうのか。
その秘密はメルマガのタイトルで明白です。文藝春秋社のメルマガのタイトルは基本的にこれで始まります。
「お好きな1冊プレゼント!」
そうなんです。文藝春秋社のメルマガは、基本的に新刊紹介のメルマガなんですが、毎回その月に出た新刊をプレゼントする、 という企画ものになっているのです。もちろん、応募者全員ではなく、抽選
なのですが。
人間というものは現金なもので、「無料」という言葉に弱い生き物です。
文藝春秋のメルマガは、単に「今月はこの本が出ました」と紹介するのではなく、「好きな一冊をプレゼントするから選んでね」という形にすることで、読者に「読まなくては損するかも」という気にさせています。
結果的に「今月は特に欲しいものがないな」ということがあっても、読者には本の存在をアピールすることができるわけです。
当然、応募して抽選に外れれば悔しくなり、買って読む読者も出てくることでしょう。
この戦略は見事だといつみても思います。
文藝春秋の新刊ニュースメルマガは、単行本・新書・文庫と毎月3回くるのですが、その3回が迷惑などころか楽しみにすらなります。
このメルマガ戦略がベストだ、というわけではありませんが、少なくとも私のような読者には効果があるということはわかりました。
とはいえ、一応業界の人間としてはなかなか応募しにくいもので、応募しようしようと思いつつも一度もしたことはないのですが。
かくいう弊社のメルマガがどのくらい読まれているのかは分かりませんが、皆様の参考になれば幸いです。
(坂)
2011年11月16日
インターネット事業を行う時に考慮すべき法規制
この記事は、2011/11/14配信の「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガのご購読はこちらから。
先日、消費者庁で「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」を発表し、フリーミアムや、グルーポンのようなフラッシュマーケティングを使った事業を行うに当たってのガイドラインを発表し、ネット事業関係者の間で大きな話題になりました。
今回の「ネット活用研究所」レポートでは、それに限らず、ネットで事業を行う上で必要な法規制を、ドメインの取得から特定商取引法まで、できるだけ網羅的に紹介しています。
もちろん、全てを詳細に触れることはできませんので、官公庁などが出しているガイドライン、業界団体、また、いくつかの本を参考に、知られていなさそうなものを選んでいます。
今回、いろいろ調べてみて、法規制は事業者を縛るという側面もありますが、自分の商標と同一のドメイン名を取られた時の対抗策が用意してあったり、あるいは掲示板に誹謗中傷や公序良俗に反する書き込みがあった時、消さないと違法情報を媒介したとされる恐れがある一方、書き込み者の承諾なく消すと表現の自由に抵触する恐れがあります。そのため、掲示板管理者の責任を限定する法律があるなど、事業者を守るようなものもありました。
当レポートが、各法律について詳しい知識を持ち、活用する第一歩になれば幸いです。
このレポートをご希望の方はお手数ですが、mm[at]dcube.co.jp ([at]は@に置換ください)に「法規制」レポート希望の旨お書きいただきメールをお送りください。
お待ちしております。
2011年11月04日
われわれは『FREE』から何を学んだか?
この記事は、2011/10/25配信の「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。「出版業界を生き抜く!『ネット活用研究所』」メルマガのご購読はこちらから。
クリス・アンダーソンの『FREE』(NHK出版)が発行されてから、そろそろ2年が経とうとしています。
日本でも16万部以上の大ヒットとなった本書は、「フリーミアム」という新たな概念を説いたその内容と同時に、Twitterを初めて本格的に使用したプロモーション、そして前代未聞の全ページ無料立ち読みでも話題になりました。
この2年の間に、「フリーミアム」はわれわれの社会に浸透してきています。そのもっともわかりやすい事例がモバゲーとGREEに代表される「無料ケータイゲーム」でしょう。
この「無料」の表示については色々問題となりましたが、「フリー」でユーザを集め、「プレミアム」で課金する、という図式はまさしく「フリーミアム」です。
図らずもモバゲーがプロ野球チームを買うというところにまで成長したというニュースが世間を騒がせていますが、これ以上ないフリーミアムの成功事例でしょう。
ネットの世界では他にもmixi、ニコニコ動画といったサービスがこうした「フリー」でユーザを集め、「プレミアム」で課金する、というモデルで成功を収めています。
またFacebookやGoogleは無料で人を集めるサービスを作り上げることで、広告媒体としての力を強めるというビジネスモデルです。
しかし、電子書籍の分野では既に出版のフリーミアム事例も多数出てきています。
もっともわかりやすい例はコミックの「1巻無料ダウンロード」でしょう。iPhoneやAndroidアプリで提供される電子コミックの1巻を無料アプリとして提供し、続きが読みたい場合は「課金」という非常に正統派のフリーミアム戦略です。
実際、このパターンの電子コミックの売上は他の商品と比べて好調のようです。今後、電子の世界ではますますこうしたフリーミアムの事例、戦略が出てくるでしょう。
また、見方を変えて「紙」の本こそが「プレミアム」である、という課金体系も考えられると思います。
遅かれ早かれ「コンテンツ」がフリーになる時代、もしくは「フリー」のコンテンツが溢れかえる時代はやってきます。既に音楽やゲームはその淵に立っています。
そうした時代を迎えたときに「パッケージ」としての「本」を売るために何ができるのか、もしくは「コンテンツ」を提供する会社として何ができるのか、われわれ出版業界の人間が考えねばならない大きな問題と思います。
(坂)



