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2011年07月29日

スマートフォン利用の広がり

 この記事は、2011/7/26配信の「出版業界を生き抜く! 「ネット活用研究所」」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。メルマガのご購読はこちらから。

 先日、博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所が毎年実施し、発表している「メディア定点調査」の2011年版が公表されました。

 全体としては、1日の総メディア接触時間(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・PCインターネット・ケータイインターネットの合計)がほぼ横ばいだったということです。ただし、個別には、ケータイインターネットの増加が目立ち、2010年では、ケータイインターネットが25.2分だったものが、32.0分となっており、7分近く、約27%の伸びとなっています。

 この伸びはスマートフォンの普及に伴うものということで、この調査によると、特に、男性20代の所有率が35.2%、30代では35.1%とのことで、また、女性では若干少なくなるものの、20代で22.4%、女性30代は16.9%という所有状況となっています。
 なお、個別のメディアの接触時間で減っているのはテレビと新聞でした。

 また、スマートフォンは東京圏が先行して普及しているということで、このリンク先の記事は「BCNランキング」という、実売データを集計したものを元に書かれていますが、東京では携帯の新機種販売の6割を超えているとのことです。また、全国平均でも5割強とのことで、やはりこれだけスマートフォンの新機種が増えてくれば、販売台数も増え、利用者も増えてくるのも当然でしょう。

 私の実感としても、20代~30代の方で通勤時などにスマートフォンを操作している人が増えてきたように感じます。
 出版業界の大市場は東京であり、また20代・30代をメインターゲットにしている本や雑誌が多いことを考えると、サイトのスマートフォン対応も考えていく必要が出てきているように思います。

(寺)

投稿者 d3admin : 18:42 | トラックバック

2011年07月21日

おすすめ本のご紹介 『デフレの正体』

 先日、大ベストセラーになっているデフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)">『デフレの正体-経済は「人口の波」で動く』(角川oneテーマ21、藻谷浩介著)を読みました。昨年の6月に刊行され、今だに新書ランキングの上位に入っています。この本に、低迷する出版業界へのヒントがあるかと思い、読んでみました。本を読み出して早々、雑誌・書籍販売部数が話題にあがり、90年代なかばにピークを迎え、右肩下がりとなっていることが取り上げられていて少し驚きました。

 そして、出版業界と同様に、車の国内販売もこのところ厳しいのはご存じの方も多いと思います。こちらは少し遅れた2000年がピークです。この他、似たような動きをしているものとして、日通総研調査の国内貨物総輸送量、はたまた日本人一人当たりの水道使用量も同じころにピークを迎え、ダウントレンドとなっています。

 このような、全く異なる分野で、なぜこのように同じ時期に消費の減退が起きているのか?
 著者は、原因を、団塊の世代が大量に定年を迎えつつあるのと同時に、少子化も進んでいて、生産年齢人口がどんどん減っていることにあるとしています。

 生産年齢人口が減ると消費が減退するのは、その年代の人たちは消費意欲が旺盛だということ、さらに、高齢者は将来の病気や障害に備え、それほど消費しなくなるから、ということです。
 つまり、総人口の減はさほどではなくても、生産年齢人口が減り高齢者が増えるという世代人口の分布が変わることでも消費の減退が起きているということです。

 これらの結果、簡単に言えば、あちこちで作り手・売り手の能力が過大な状況が生まれており、在庫を処分しなくてはいけないため、デフレになっている、と著者は語ります。
 これらの議論はさまざまな統計データを駆使しており、とても説得力のある議論が展開されています。

 ところで、この論に従えば、今、出版業界が厳しいのは、電子書籍やネットの普及とか、新聞が読まれなくなった、あるいはマーケティングの不足などというよりももっと深刻な原因ということになります。この原因に対して、私たちもどうすべきか、何をすべきかを考え、手を打っていく必要があります。

 この本の最後の数章には著者の考える施策がまとめられています。もちろん出版業界向けということでなくマクロな対策となっていますが、これをヒントに、施策を考えてみたいと思います。

(寺)

投稿者 d3admin : 22:48 | トラックバック

2011年07月14日

Appstoreで販売されている全ての商品が一律で約30%値下げ

 この記事は、2011/7/14配信の「号外 出版業界を生き抜く! 「ネット活用研究所」」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。メルマガのご購読はこちらから

 一部では既に話題になっているのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、7/14未明、Appstoreで販売されている全ての商品が一律で約30%値下げされて販売されています。

 Appleからの正式なプレスリリース等が出ていないので詳細については以下のURLをご覧ください。

・アップル、App Storeの全アプリを約30%値下げする価格改定を実施~為替レートを反映【Touch Lab - タッチ ラボ】
http://ipodtouchlab.com/2011/07/appstore-pricec-change.html

 各販売元には13日の夜11時前後にメールで告知されていますが、朝メールを確認してみたら既に全商品の価格が変わっていた、という状況です。
 しかもこのメールでは「値段が変わる(pricing changes)」としか書いていないので、直接確認するまでいくらになっているのかはわからないものです。

 この問題に関する影響範囲は大きいと言わざるを得ません。
 当然ですが、販売元にとっては売り上げが減少することが予想されます。値下げで3割多く売れれば減りませんが、そんな簡単にはいかないでしょう。
 出版社にとっては電子書籍が屋台骨になっているところはまだほとんどないと思いますので、大打撃とまではいえないと思いますが、コンテンツプロバイダーにとっては単純に30%の売り上げ減となるわけです。

 また、出版社の自社サイトなどでアプリの宣伝ページや媒体を用意している場合、そのページ・媒体で告知されている価格と、実際にAppstoreで販売されている価格が異なる、という問題もあります。今回は値下げなので大きなクレームにはならないと思いますが、自社の商品でありながら価格が間違っているというのは問題であることは確かです。

 この問題に対する対応方法は3つです。

 1つ目は、自社サイトも含む宣伝ページや媒体の価格を修正する、という方法です。しかし、もしAppleが今後も為替レートによって値段を調整する場合、またいつのまにか勝手に価格が変わっている、ということになり、その都度修正が必要になります。

 2つ目は、宣伝ページや媒体で価格を明記しない、もしくは「希望小売価格」とする、などのかつての家電業界と同じ方法です。これはもっとも単純ですが、ユーザに対しては値段を自分で調べろ、といっていることになります。

 3つ目はAppstoreの価格を修正する、という方法です。売り上げのことも考えればこの方法がもっとも理に適います。しかし出版社が販売元である場合は自身による変更が可能ですが、販売元をCPなど他社にしている場合は、各社に対応してもらう必要がありますし、こちらもまたAppleが価格を改定した場合、その都度対応が必要になります。

 今回は為替レートの円高による調整で値下げ、という形になっていますが、逆に円安に動けば値上げもありうる、ということです。そうなった場合、宣伝ページや媒体での値段よりもAppstoreでの価格が高いことになり、ユーザからクレームがくることも大いに考えられます。

 Apple側の詳細については当社でもこれ以上の情報は持っていないなど、事情がよくわからない点も多いのですが、今回は影響の大きさも考え、ひとまずアップしました。
 ご相談にはできる限りのことをさせていただきますので、こちらのお問合わせフォームからお問合せください。

投稿者 d3admin : 13:28 | トラックバック

2011年07月08日

著者サイト制作需要の高まり

 この記事は、2011/6/28配信の「出版業界を生き抜く! 「ネット活用研究所」」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。メルマガのご購読はこちらから。

 最近複数の出版社様から「著者のサイトを制作したいんだけど」と相談を受ける機会が増えています。
 これには大きく分けて2つの理由が考えられるのかな、と個人的には考えています。

 ひとつは「著者のブレイク」を狙う、ということです。
 このメルマガでも何度か言及していますが、今年に入ってから東川篤哉さんの本が売れています。
 火をつけたのは『謎解きはディナーのあとで』の100万部突破、それに続いて『放課後はミステリーとともに』が60万部突破と大ヒットを飛ばしています。この時期にたまたま東川さんの既刊を扱っている出版社の方とお会いすると「いやー、おかげさまでうちの本も動いてるんですよ」という声を多く聞きました。

 同じような現象として、東野圭吾さんのガリレオシリーズがテレビドラマ化され、『容疑者Xの献身』が映画化された時に、東野さんの既刊本が一気に動いた、ということもありました。
 これは決して文芸やミステリに限った話ではなく、ちょっと前までは勝間和代さんの本であればどの出版社の本も売れましたし、それこそ『バカの壁』が爆発的に売れた時、養老孟司さんの既刊本が動いたこともありました。
 つまり、著者がブレイクすれば、ブレイクのきっかけになった本だけではなく、既刊本も一緒に動くということです。

 日本ではひとりの著者が複数の出版社から本を出している、ということが珍しくありません。というより、ある程度の著作のある方でしたら、そちらの方が普通です。
 そのため、読者がある著者の作品情報をまとめて知りたい、と思った場合、Wikipedia か Amazonのようなオンライン書店、ファンサイト、もしくは著者サイトでしか情報を得ることができない、という状況です。

 出版社が宣伝・広報などのプロモーションを行う場合も作品単位で行われることが多く、著者自身のプロモーションを行うことはあまりありません。しかし現実には、その著者の著作を多く抱えている出版社の場合、著者がブレイクしたらその出版社が得る利益は非常に大きくなります。
 また、他社の本が売れると、自社の本が売れなくなる、ということもなく、むしろ共存共栄になるのも著者ブレイクの特長です。

 2つ目は「著者との関係性の構築、著者の繋ぎとめ」ということです。先日、海外のニュースで以下のようなものを目にしました。

 自費出版の電子書籍で初の100万冊販売 米アマゾン

 電子書籍の話が出ると、ついて回る話題に「出版社の中抜き」があります。
 日本でも村上龍が、「G2010」で既に出版社を介さない電子書籍ビジネスを行っています。
 またブログ、Twitter、Facebookなどで著者自身が自らのプロモーションを行う機会も増えています。

 こうした状況の中で、出版社と著者の関係というのは今後確実に変わっていくでしょう。著者は「どの出版社から本を出すのが望ましいのか」を考える時代になるでしょうし、そもそも出版社が必要なのかを考えるようになります。
 今後は出版社が「著者を繋ぎとめる」ために何ができるのか、ということが重要になってくるのではないでしょうか。

(坂)

投稿者 d3admin : 11:34 | トラックバック

2011年07月01日

アクセス解析ツールの数値にご注意

 この記事は、2011/6/28配信の「出版業界を生き抜く! 「ネット活用研究所」」メルマガの記事を若干修正し掲載しています。メルマガのご購読はこちらから

 現在、さまざまなアクセス解析ツールがありますが、その値はツールの集計の方法によりまちまちとなっていることがあります。

 特に訪問者数あるいはセッション数は、インターネットの仕組み上、擬似的にしか集計できないため、ツールごとの差が大きい代表的な指標です。そのため、別のツールで集計した値と比較することはほぼ意味がありません。ひとつのツールに利用を絞り、そのツールでセッション数の傾向を追いかけるために用いるのが妥当です。

 また、無料で、かつ、高機能な解析ツールであるGoogleAnalytics(グーグル・アナリティクス、以下GAと略)は、当社でもご利用をおすすめしていますし、お使いの出版社様も多いと思います。しかし、このGAもいろいろ癖のある集計仕様を持っています。

 その一つは、ページの滞在時間です。これについても、訪問者数やセッション数と同様に、最後に閲覧されたページについては、実際の閲覧時間を原理的に知ることはできません。そのため、多くのツールでは最後のページはノーカウントとすることが多いようです。しかし、入口となったページがそのまま出口となった、直帰ページについてはGAは0秒としてカウントしています。そのため、他のツールとの比較には注意が必要です。特に、商品詳細ページのように、検索エンジンから直接来訪し、そのページで直帰する割合が90%を越えるようなページの場合は、ノーカウントのツールよりも非常に短い滞在時間となってしまっています。
 なお、ややこしいのですが、何ページか閲覧した結果としての最終ページは、多くのツールと同様、GAでもノーカウントということです。

 もう一つは、リファラー(参照元)・検索エンジンの検索キーワードでの来訪数です。多くのツールでは、これらは初回の来訪がどこからの来訪か、どんなキーワードで検索されて来訪したかをカウントしています。しかしGAのデフォルト集計では、2回目以降の来訪も初回の参照元・検索キーワードのもとに集計されます。例えば、当社ディキューブのサイトに、初回はYahooで「ディキューブ」という検索キーワードで検索して来訪し、2回目以降の来訪はブラウザのブックマークをクリックして来訪しても、リファラーはYahoo、検索キーワードは「ディキューブ」として集計されてしまいます。
 また、この仕様は、GAのヘルプ等に明示的に分かりやすく示されていないところも困ったところで、アクセス解析の第一人者である衣袋宏美氏も次のように書いています。
 「Google Analyticsの参照元関連の集計仕様だ。とは言っても、 仕様が明確でないので、100%確信を持てていない。(中略)(2009/12/11追記:この認識で正しそうだということが現時点では判明しております。)」

 ただ、この仕様である結果として、アドバンスセグメントという機能と組み合わせると面白いことが分かります。この機能の一つとして、新規来訪とリピート来訪を簡単に区分することが可能なので、どこからの来訪、あるいはどんなキーワードでの初回訪問がリピート来訪につながっているかが分かります。
 これは、サイトでの集客・ファンづくりを狙っている場合には有効な分析と思います。ご参考になれば幸いです。

(寺島)

投稿者 d3admin : 21:07 | トラックバック


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