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2007年11月30日
セミナー「出版マーケティングの基礎と実践」を聴いて
時々、出版研究センターのセミナーを拝聴しているのですが、先日は「出版マーケティングの基礎と実践」というセミナーを聴いてきました。
講談社の中島さんという方が講師で、マーケティングのMBAを取られた方なのですが、率直に自社の現状をいろいろ教えていただきました。
何と言っても非常に面白かったのは、村上春樹著の『アフターダーク』と浅田次郎著の『中原の虹』の広告キャンペーンについて、いろいろな媒体に使った費用と、それに対する効果を実際の数字で見せていただいたことです。ただ、これはオープンにできるものではないということなので、具体的な数字についてのアップは控えさせていただきます。
ただ、結論的に、どちらも、著者の意向に沿ってしまって失敗してしまったというところで少しおっしゃっていた、大著者相手だと出版社さんとしてはきちんとした計数にもとづくロジックがないと説得するのが難しい、という点については、さらに言えば、このようなノウハウをきちんと持ち、著者に説明できることが、著者が今後、ネットを使って直接読者に自分のコンテンツを販売していくことがポピュラーになっていくと予想される中で、出版社が中抜きされないための著者にとっての存在価値になるのではないかと思いました。
今回、費用対効果を出す上で使われたのは、POSデータと戻り葉書で、特に戻り葉書の重要性を強調されていました。確かに、実際に買って読んだ読者がどこでその本を認知したのか、ということが分かるのは戻り葉書だけです。
しかし、私の知るところでも、単に編集者の方が溜め込んでいたり、あるいは著者にお見せするだけにしか活用されていないことが多いようにお見受けしますが、講談社でも基本的にはそのようで、この2作についてあまりにも広告・販促計画がうまくいかなかったので特別に調べたということです。
なかなか改善サイクルをまわすというのは大変なもので、そもそもどうやって施策を評価するのかを考えるのが簡単ではありません。今、来年度の経営計画を作っているので改めて振り返っていますが、当社の経営指標もやっとそろって改善サイクルが確立してきたところです。
さらに我田引水をすれば(^_^)、サイトは立ち上げるまでも大変ですが、立ち上げた後、改善していくこともなかなか大変な作業です。当社ではアクセスログ解析を定期的に行いレポーティングしてお持ちするサービスをしていますが、データを整理するだけならまだしも、読み込んで解釈し、改善につなげるのは対価を頂戴していてもなかなか大変です。しかし、数字をベースにご提案をすると、新たに出費していただくことになるのにも関わらず(^^ゞ、喜んでいただけているようなのでやりがいはあります。
計数とその評価を繰り返し地道に継続的に改善する、ということの難しさと重要さを改めて認識したセミナーでした。
(寺島)
投稿者 d3admin : 2007年11月30日 15:21 : カテゴリ プロデューサーの業務日誌
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